総　評

　非常に多くのご応募を頂きありがとうございました。一次、二次と選考を重ね、最終的に発表の通りとなりました。この機会を通じて新しい才能を発掘出来ればと考えておりましたが、これまでにない意欲的な作品も数多く、多彩な作品に囲まれ、選考に非常に苦労を致しました。

　今回、250点以上の採用を予定していましたが、若干予定を下回りました。非常に良い出来であるにもかかわらず、大変残念ながら選べなかった作品が多々ありました。特に切り絵などは、作品としては素晴らしいが、本来の切り絵の良さがハガキサイズにする事で失われてしまうもの。同じくこまかく描きすぎてハガキサイズで良さが表現出来ないもの。デザイン的には素晴らしいのに、色がビビッドすぎる、敢えて切り絵にする必要性がないと思われるものなどが目につきました。形としては素晴らしいが、デジタル化して色合いを変更するにはあまりに時間が掛かるものや、色がなければ使いやすいが、色を付けてしまった為に使いにくくなった作品などもあり、選びたくても選べなかったのが残念です。
　その理由のひとつには、大がかりな業務用の募集は今回が最初という事もあり、私どもの説明不足という不手際もあったかと思います。この点で大変申し訳なく思っています。

　総じて言える事では、同じような安直なモチーフがかぶってしまい、同じ物ばかり採用できないため選に漏れたものがあります。例えば「み」の文字をモチーフにしたもの、「2013」をもじったものなどです。作品としては決して悪くはないが、色がビビッドすぎるもの、アートとしては良いが、年賀状としてはさすがに使えないものなどもありました。年賀状はある種の制限があります。その中で如何にアイデアや作風でオリジナリティを出していくかが問われます。特に商業的な年賀状ではその傾向が強くなります。
　この点を次回には過不足無く説明をし、制作に専念いただき、数多くの採用を出したいと考えておりますので、是非次回もこれに懲りずにご応募頂ければと思います。

　最後に今回の多数のご応募の方に、ひとりひとりお礼を申し上げる事が出来ませんので、この場を借りてお礼を申し上げます。ありがとうございました。